初めてロマンスグレーのおかっぱ頭のアイリーンさんにお会いしたのは去年の今頃で、去年の2月頃に彼女の名前を知り、今年の3月くらいに、驚くことにうちの近所では会ったことはないのに、うちと同じ通りに住んでいるということを知り、1年かかってようやくメールアドレスを交換した。ここまで長かったけれどもこれくらいの時間感覚が私にはちょうど良いのかもしれません。もちろんこれだけ時間がかかっているのだからメールの交換もものすごいゆっくりで、亀の歩みである。アイリーンさんは、日本でいうところの小学生に学校で縫物、鍵編み、木工、焼き物を教えているんだそうで、日中は忙しい。それでも、1週間に1回くらいメールを送ってくれて(ちょっとドイツ語で、ってメールの題目に書いてあるけど、全然ちょっとじゃなくて長文!)、私のドイツ語勉強の相手になってくれている。そしてまた、チューリッヒの生活や文化のことについても、毎回のメールごとにちょっとずつ教えてくれる。メールの返事はそれこそ頭をこねくり回して文章を作成しないといけないけれども、本当にありがたい存在である。いつ会うとも約束はしていないんだけれども、ばったり会った時は、ひとしきり立ち止まって、へたくそな私のドイツ語を聞いてくれてちゃんと会話を成立させてくれている。

こんなわけで、私の語学勉強は語学学校以外にNuさんとアンニャさんとアイリーンさんと三つ巴ならぬ四つ巴で向かうところ敵なしのような感じですが、実際にうまく話せるかというとなかなかどうして大変なわけで、毎回ヒーヒー言いながら8ビットの頭をこねくり回しています。ただ、私の頭の処理能力はは本当に8ビットなようで、語学学校の次に何かの用事があると頭がヒートアップ、前にも書きましたが、あくびがふぁっふぁふぁっふぁと止まらず、夫の人が言うには目が白黒となり、家に帰るなりお便所に駆け込んで嘔吐というのはデフォルトです。がんばれ8ビット。