つづき。

はたまたJungfraujoch(ユングフラウヨッホ)からKleine Scheidegg(クライネ・シャイデック:2061m)まで登山列車で下り、Kleine ScheideggからユースホステルのあるGrindelwald(グリンデヴァルト)の隣の駅、Grund(グルント:943m)まで、そりで下れるコースがあるのでそりをレンタルしてシャーっと滑ろうということになった。DirkはKleine Scheideggに残り夕焼けの写真を撮りたいと言っていたので、Laura、Lorenzo、夫の人と私の4人で滑ることになった。そりなら木のそりよね、というか、木のそりがいい、ということで意見は一致していたので、レンタル屋さんに行くが、木のそりはすべて貸し出し中であった。しばらくその辺をぷらぷら散歩して再び行ってみても木のそりは一台も戻ってきていなかったので、諦めてプラスチック製のそり2台と、三輪車みたいなので、車の部分がスキー板になったもの1台(これが一番操作が楽だった)、そして、正式名称はわかりませんが、木製の自転車そり。この、木製の自転車そりは、ここ、Grindelwaldだけのものらしい、が、一番滑りにくかったらしい@Lorenzo。



Grindelwaldの木製の自転車そり


このコースについて滑るまで気づかなかったのであるが、ここはEiger(アイガー)の北壁を眺めながら滑ることのできるコースであった。Eigerといえば、北壁であって、THE NORTH FACEであって(単に英語に変えただけ)、どうでもいいけれど、Lorenzo、夫の人、私のザックはTHE NORTH FACEであり、更にどうでもいいけれど、夫の人と私が、履いている登山靴もTHE NORTH FACEなのであった。でも、THE NORTH FACEはこのEigerの北壁のことを元に作られたブランドなのだろうか。他にも北壁あるようですし。登頂するのが困難である、という意味でTHE NORTH FACEなのであろうか、どうなのであろうか。その辺は詳しく分かりませんが。これまた、Eigerといえば“魔の山”と評されるようですが、トーマス・マンが書いたハンス・カストルプ君の“魔の山”は同じスイスではるけれどもDavosのアルプスのことを言っているのかなと思われますが、どうなのであろうか。

さて、初めてのそりすべりでしたが、Lauraが、初めてなのに何でそんなにスピード出せれるの?と言われたくらい、私と夫の人はぎゃんぎゃん飛ばして、片側が崖でもすいーっとカーブを切っていました。それで顔とかすべて雪まみれでしたがね。彼女は昨年、スキーをしたときに足をねんざしたらしく、それ以来、雪の上で滑る、ことに対してちょっと怖がりになっているんだそうだ。だから、Lorenzoと一緒にゆっくり滑っていた。私たちは2人が見えなくなるあたりまで先にぴゃーっとすべり、2人を待つ間に写真を撮るということができたので、よかったかなと思う。

コースの最初はすごくなだらか、いや、むしろフラットであり、ゆるいゆるい勾配をすごく短い距離を滑って次の勾配までそりを犬の散歩のようにつれて歩くというパターンが多かったが、北壁で夕日が遮られ始めたあたりから勾配が急になり、急にカーブも厳しくなった。しかし面白い。途中から初心者コースと中・上級者コースに分かれており、もちろん初心者コースを選んで滑ったのであるが、これは初心者コース?と疑いたくなるほど厳しいコースでした。中・上級者はどれだけなのかしらん。途中で波を打ったような道もあり、そこを滑るときは、スピードを緩めるということをしなかったので、お尻がそりと一緒にばんばんと跳ね上がってお尻が痛くなるということもありました。だんだんと日が暮れいつ終わるともしれないこのコースでしたが、最後になるほど勾配が急になりもうどうでもいいやー雪にまみれてしまえという気持ちになってスピードをぎゃんぎゃんあげて滑りました。案の定、雪まみれでしたが、そりってとても楽しい。マイそりの購入を検討予定です。もちろん木のそりね。
みんなと滑り終わったあと話したのですが、2時間近く滑り、距離にしてだいたい8‐10km、高低差はKleine Scheideggが2061m、Grundが943mだから、、1000mも降りてきたのでした。夏になったらこのコースを歩いてみたいと思う。また違う景色が楽しめるはず。

GrundからGrindelwaldまでの列車まで時間があったので、待合室で待つことにした。Lorenzoのザックは中身がぱんぱんであり、何が入っているのかと思っていたら、赤ワインとプラスチックのコップが出てきた。さすが。コルク抜きももちろん持参で、ポンっと開けて今日一日に乾杯をしました。美味しかった。Lorenzoは4本ワインを持ってきたのだそうだ。楽しむことには惜しまないLorenzoなのでした。



Eiger 北壁




足長効果




山も暮れていく




未確認飛行物体ではない




お約束