明けましておめでとうございます。皆様におかれましてもよき年でありますように。
年末から新年にかけイタリアはボローニャに滞在しておりましたが、イタリアの、とくにミラノで宗教的な意味合いではない洗礼を受け、キーとなったりもしましたが、大変楽しく過ごしました。私たちの唯一のガイドブックはは村上春樹著の遠い太鼓、須賀敦子著のミラノ霧の風景およびコルシア書店の仲間たちでしたが、前者は20年くらい前の旅行記であり、後者は戦後のお話であり、当然のことながら今現在のイタリアとはかなりちがうので、というか、そういうことは全く持って承知していたのですが、特にミラノはあまりの違いに頭がくらくらしました、いや、当然のことなんですけれどもね。

ボローニャはかつて城壁に囲まれていた街であり、中心部のマッジョーレ広場を起点に放射状に道が広がっており、すべての建物がテラコッタ色の古くて小さくてとてもよい街でした。はたまた、ヨーロッパ最古、もしくは、世界最古といわれるボローニャ大学が存在するところですが例によって例の如く年末なので世界で最初に死体解剖をやっていたという講義室は悲しくも立派な石(大理石?)の大きな扉で閉ざされており、大学周辺のバールやらカフェやらトラットリアも閉まっておりましたがコペルニクスさんの石像を拝むことができ、寝台列車で朝五時に着いたマッジョーレ広場にあるネプチューンの噴水のネプチューンの石像が市庁舎の壁にプリッとしたお尻が影として写っているのを拝むことができたのは、あの時間ならではの暗闇かつライティングなのであって私にとっての旅行の記念となりました。詳細はまた落ち着いて書こうと思います。

 テラコッタ色が広がるボローニャ
 ネプチューンさんのぷりケツ。
 コペルニクス的転回のできる人になれますように。