男はJB、女はAretha

達郎、もとい、山下達郎といえばそのワンレン(!)のサラサラ男性でクリスマスの時期に、JRのタイアップの音楽の人だな、というので、「くーりーすーますきゃろるがー、、、」と歌っていると夫の人が「それは違う人!」と時代を切り裂くように鋭く指摘してくれる、つまり私にとっての達郎は、80年代のトレンディドラマの画像につながるような、松任谷由実と並列で考えるくらいの、なーんか、しゃれた音楽であるなあという思いしかなかった。しかしながら、ネットでラジオが聞けるようになり(うちは、通常のラジオでは、NHK第一と第二のみ、FMは入らない、マンマ・ミーア)、夫は高校の時から知っていた、山下達郎がやっているラジオ番組であるところのサンデーブックソングを聞くようになり、達郎は松任谷由実とは、、違うね。いや、全く違うね、と長年ファンをやっておられる方々には大変申し訳ないのであるが、ようやく気づいたのであった。オールディーズやらソウルやらの音楽がどしっと根幹にあるのであるのだな、と。そんな達郎に気づいた数日後、NHKFMで一日山下達郎三昧という番組があるというのを知り、正午より午後の10時まで、途中昼寝と散歩を挟みつつ聞いた。達郎が持っている、ファン垂涎の貴重な音源のなかで、達郎が自身のライブで歌った、Marvin Gayeの"What's going on"を流し、うわわ、やばやばとなり、うちにあるMarvinのそのCDを聞いたり、昔の達郎の声は、今と違う声であり、何時からクリスタルな声になったのかなどと、ラジオで流れる達郎の曲を聞いて考えたり、また、達郎への質問で、好きな歌い手は何かというのがあり、即座に、「男はJB、女はAretha」と応えており、うむうむなるほどなるほどと思った。JBとは言ってももちろんツェッペリンのドラマーであるところのジョン・ボーナムではなく、ゲロッパJames Brownであるのは当然でありますね。で、女性の歌い手Aretha Franklinはこれもまた達郎自身のラジオで聞いた、Arethaが教会で歌った"Amazing grace"がもはや神がかっていて、魂の叫びがまさに聞こえんとす、でした。という訳で、達郎から始まって、ソウル・ミュージック熱が高くなってきそうで、うちにあるピーター・バラカンの「魂(ソウル)のゆくえ」をサッと手に取ったのは言うまでもなく、まずはArethaからかな、うむ、などと勝手な想像をしつつ、こうやってまたCDが増えていくのだなと、やれやれと共にうきうきもするのであった。

もはや誰も追随できぬような魂の叫び、Aretha Franklinで"Amazing grace"をお聴き下さい。って誰だわたし。