De procedure

13日に31歳になり、マイ・ブラッディー・ヴァレンタインの日に彼の地よりバナナのタバコの絵葉書が届きました。毎年ありがとう。マンデルー、わたしはほんとうに嬉しいですよー。

ハリー・ムリシュ(長山さき訳)の「過程」を読んだら、ちょうど去年の今くらいの時期に行った、チェコプラハの街並みがもやもやと目の前に浮かんできました。むしろ、その描写が、私達が歩いた、路地やシナゴーグやお城やらとリンクしておりまして、クラクラとしました。「過程」の最初は、物語とはかくあるものでありましてうんたら、というので、おやおやと思ってしまいましたが、ゴーレムしかり子供しかりエオビオントしかり、生命体を創りだす人間には、いつの世も、どっかんと裁きが下されていて、そしてこのすっきりしない感じは、訳者あとがきにも描かれているように、カフカの小説のようであるなあ、と、つまりは、面白かったのです。もうすぐ手元にハリー・ムリシュの「天国の発見」が届くのでこれまた楽しみなのです。ハリー・ムリシュの本はこの2つしか邦訳されていないのですが、他の本も長山さきさんが訳されることを期待したいと思います。