スイスのスーパーのお話。
スイスのスーパーと言えば「MIGRO」と「COOP」の2つが至る所にある。
それぞれにそれぞれの特色があり、どちらが好きかといわれると、どちらも好きである。
まず、MIGROは店内に煙草やお酒を置いていない。COOPはどちらも置いている。MIGROは自社製品がとても多く、Löwen platzそばのMIGROの生活用品売り場にはほとんど自社製品が陳列されている。自社製品というと安っぽいイメージがするところもあるけれども、MIGRO、COOPともども自分たちの手でしっかり製品を作り上げておりますという雰囲気がたくさんで自社外製品と比べても決して安くはない。見た目にやる気のなさそうなものは全くないし、事実MIGROで買ったフライパンやお鍋はかなり頑丈で、食料品にいたっては安かろうまずかろうというものは全くない。
卵はうまいが日本の卵価格とは比べ物にならないほど高いと思う。ほとんどがいわゆる放し飼いの鶏、まあ、地鶏、の卵なのだそうだ。そして価格が高いのも農家の人を守るための仕組みでもあるらしい。だいたい6個入りの卵を買うのだが、それで4CHFを超える値段である。
さて、スーパーでの野菜・果物の買い方であるが、値札に番号とキログラム単位の価格が書かれている。棚から自分で野菜を吟味して透明の袋にいれ、はかりに乗せ、番号を押すと金額の書かれたシールが出てくるので、それを袋に貼る。バナナなんかはひと房買わなくてもよい。必要な分だけもげばよいのだ。生姜も必要なところだけもげばよいのだ。必要な分だけ買う、実に簡潔。パンはスーパー内で焼いており、温かいパンが手に入れられる。実にいろんな種類があり、金曜日は、ユダヤ教安息日に合わせてユダヤ教の方が食する編みパンが、いつも以上に焼かれているのがわかる。
最後にお会計。レジのところに紙袋もあるが、これは0.3CHF。基本は自分で袋を持って来ている。布バックだったり、かごバックだったり、どこかで使った紙バックだったり、カートだったり、様々。はて、エコバックという名称とは何のことやらという世界。
そしてスーパーの外には犬の鎖をつなげるためのフックがあり、頭のよさそうな犬が伏せをしてご主人待ちなのが見られる。人が近寄ったからと言っても愛想を振り向かず、店内をじっと見てご主人をただただ待っているのだ。